たーぼうです。昨日に引き続き昔の時刻表で遊んでいます・・。今回は東京ー鹿児島間の料金と所要時間が、時代と交通手段によってどう変化したのかを、1973年/1990年/2022年の3つの時代で調べてみました。
1973年 まだまだ飛行機が高かった時代。
この時代は、東京ー鹿児島間は飛行機を使えば、現代と変わらない時間で移動できました。(むしろ当時の方が若干早かったかも?)。一方鉄道は新幹線は東京ー岡山で開通していますが、まだ少なくとも岡山ー西鹿児島間は在来線を使う必要があります。
当時は、東京ー鹿児島みたいな長距離でも、鉄道がある程度飛行機に対して競争力だった時代と思われます。なんたって料金が航空が比べて安いんですよね。「新幹線+月光」が飛行機の約半額、急行桜島が約1/4!。うーん、これなら頑張って鉄道で行こうかな?と迷う価格設定ですね。
当時は輝いていた寝台電車
この時代、鉄道での一番早い移動方法は、東京ー岡山間を新幹線で、岡山ー西鹿児島間を581・583系の電車寝台「月光」で移動する方法です。東京を17時に出て、西鹿児島に翌朝8:01に着くスケジュール。ビジネスにも使いやすい時間ですね。それにしても「月光」ってむちゃくちゃカッコイイ列車名だと思うんですけど、その後あまり列車名としては使われなかったですね。
↑は、寝台電車を紹介した東洋経済オンライン記事です。昼夜を問わず働いた583系電車を当時のモーレツサラリーマンは自分と重ねあわせて親近感を持ったのかもしれないですね。その後電車寝台としての行き場を失い、ヘンテコな普通列車に改造されて走った姿も哀愁を感じましたね・・・。
24時間以上かけて東京と西鹿児島を結んだ「桜島」の旅は・・
当時、東京ー鹿児島間の移動手段の中で最も安かった?と思われる、急行「桜島」ですが、その旅はかなりの苦行だったのでは?想像します。
↑のような客車で24時間以上座ってたら間違いなく腰にきちゃいそうな気がしますね。
急行桜島の画像が載ったサイト。でも風情がありますよね。一度乗ってみたかったなあ。ちなみに急行「桜島」は1975年3月で廃止されたそうです。
1990年 鉄道と飛行機の価格差はほとんど無くなった。
新幹線博多開業で鉄道は所要時間が大幅短縮。
1973年から17年後の1990年です。新幹線が博多まで開業して、東京ー西鹿児島の所要時間も10時間台まで短縮されました。とは言っても飛行機に比べればまだまだ無茶苦茶時間がかかりますけどね。寝台特急はやぶさの所要時間も微妙に短縮されています。
値上げの結果、航空と鉄道の料金は・・
料金面では鉄道料金が1973年に比べて約3~4倍に大幅値上げされています。航空料金も1.8倍位にはなっていますが、結果的に正規運賃では鉄道と航空で料金があまり変わらなくなってしまいました。こうなると鉄道は苦しいですね。
ただ当時は周遊券を組み合わせれば、まだ航空よりもお得に旅行もできたかと思いますので、この時代に鉄道を選んだ人は周遊券を使った人が多かったんじゃないでしょうか。
尚、寝台特急はやぶさは1997年に運転区間を東京ー熊本間に短縮され、2009年に廃止されました。
2022年 東京ー鹿児島中央間を全区間新幹線で行ける時代に。
2011年に新幹線が東京ー鹿児島中央までつながり、2022年の今では東京ー鹿児島中央間を新幹線で6時間25分で行けるようになりました。この位の所要時間だったら、特に飛行機苦手だったりしたら、新幹線利用でも十分ありですよね。
一応今でも寝台電車で鹿児島に行くことは可能。
もう夜行列車を使って鹿児島まで行くことはできないのか・・・と思いきや、2022年現在でもサンライズ出雲・瀬戸を使えば行けるんですよね。東京を21:50に出発し翌朝岡山で新幹線に乗り換え、鹿児島中央に9:46分着。悪くない時間帯に着きますね。サンライズの285系は583系からの進化を感じますよね。285系はもう24年も走っているんですよね。後継車両の話も聞きませんが末永く走ってほしいと思います。
鉄道も航空運賃のように自由に価格設定できたらいいのに。
2022年現在、航空料金を正規料金?で乗る人はかなり少ないんじゃないでしょうか。一応翌日便で一番安い料金を掲載しましたが、1か月前に予約すれば1万円以下で乗れたりもしますね。鉄道も飛行機みたいにもっと自由度の高い価格設定ができた方がいいんじゃないでしょうかね。
今は古本屋で古い時刻表を高値で買わなくても復刻版を変えるんですよね。
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今回はこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございました。