たーぼうです。2022年2月4日に東京都都市整備局から発表された「東京都市計画道路 都市高速道路第1号線等の変更(素案)」によって、首都高速の日本橋・都心環状線の京橋付近の大規模更新計画(素案)の全貌が明らかになりました。
かなり大掛かりで複雑な更新計画で、完成すると付近の首都高の景観やルートが大きく変わります。今回は更新計画の全貌を、大きく5つに分けて内容をみてみたいと思います。
1,日本橋区間の地下化(既発表済)
これはもともと発表済みなのですが、都心環状線の神田橋ジャンクションー江戸橋ジャンクション間が地下化される計画です。また地下化に伴い、都心環状線の竹橋方面と銀座方面を接続していた連絡路が廃止されます。この事業の詳細は専門のサイトがありますのでここを参照していただければと思います。
完成後は渋滞が悪化する?
完成後は上の図のようなイメージになるようです。ただたーぼうはこの工事の完成で、ただでさえ激しく渋滞するこの区間の渋滞がさらに悪化するのではないか?と懸念します。
理由は、もともと高架だった区間が「高架ー地下ー高架」に変わることで、新たに登り坂が出来て渋滞発生要因が生まれることです。事業概要を見ても往復4車線としか書いていないので登坂車線を作る気ははなさそうです。せめて往復6車線で作らないとさらに渋滞が悪化して、結果的に環境も悪化しちゃいました・・みたいになっちゃう気がするのですがどうなんでしょうね。
もともとは「日本橋の上を首都高が通るのは景観がよろしくない」という意見から地下化案が出てきたと思うんですが、個人的には高度経済成長時代に作られた今の日本橋の景観も、いかにも東京らしくて悪くないと思いますけどね。
2,新京橋連絡路の新設
日本橋区間の地下化に伴い、竹橋ジャンクションー銀座方面を接続していた連絡路が廃止になるので竹橋ジャンクションから銀座方面に行きたい車は、八重洲線・東京高速道路(KK線)に流すものと思っていたのですが、このKK線は大型車通行禁止だったのですね。知らなかったです。
と言う訳で、新たに八重洲線から都心環状線銀座方面に抜ける交通を大型車も含めて確保するのが、この新京橋連絡路を作る目的かと思います。
尚、新京橋連絡路は全線地下区間になります。
3,東京高速道路(KK線)の廃止
新京橋連絡路が出来るとかなりKK線の存在理由は薄らぎます(都心環状線のバイパス機能はあるとは思いますが)ので、東京高速道路(KK線)は廃止されて歩行者用の空間になるようです。
個人的にはKK線の特に新幹線と並走する区間のあたりの景観が東京っぽくて好きだったので、ちょっと寂しい気もしますが、歩行者空間になれば、特に鉄オタ中心に人気スポットになりそうな気もします。
4,築地川区間の大規模更新
都心環状線の汐留ジャンクションー京橋ジャンクションにある、もともと川底だった場所を首都高にした区間を「築地川区間」と言うようですが、この区間は蓋をされてただのトンネル区間に変わるようです。パンフレットによれば上部は公園になるようですね。
併せてきついカーブも改良され、車線間に唐突に現れる橋脚もなくなるようです。
個人的には、この区間のいかにも「川底に無理やり首都高を作っちゃいました感」が結構好きだったのでちょっと寂しい気もします。もちろん安全性向上が図られて、上部が有効利用されるのは良いことだと思います。
この区間も改良後も往復4車線のままなのでしょうか?KK線が廃止されるとこの区間の交通量が増大すると思われるので、渋滞悪化しそうな気もします。
5,晴海線の延伸
現在湾岸線と晴海を結ぶ盲腸線になっている晴海線を都心環状線と接続して、新たに都心環状線と湾岸線を結ぶ路線にする構想です。完成すれば、箱崎ジャンクションや台場線の負荷緩和に寄与しそうです。
ただ上図の「今回の変更概要(素案)」の状態だと晴海線の下りが、都心環状線と接続していないので、ネットワーク的には不完全な状態ですね。
やはり「今後の検討の可能性」に書いてあるように上下線とも都心環状線に接続された状態が理想ですね。
まとめ
かなり、大規模な内容ですが、実際に素案通りに工事着手されたとしても、相当工期が長くかかりそうです。
例えば日本橋区間の地下化もパンフレットを見ると2040年頃完成を見込んでいるようです。既存の交通を確保しながら、かつ騒音にも配慮しながら作るのでどうしても時間がかかってしまうのでしょうが・・それにしても時間かかりすぎな気もします。
例えば2040年だと、今52歳のたーぼうは70歳になっちゃいますね(笑)。そのころにはまだ車を運転しているのかな?もしかしたらそのころには自動運転が進化して運転が不要になっているのかもしれないな・・・。とかいろいろ考えてしまいました。
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今回はこの辺で。最後までお読みいただきありがとうございました。