新東名(新御殿場IC~新秦野IC)・圏央道(藤沢IC~釜利谷JCT)開通後の渋滞ネックポイントを考える

現在工事中の、新東名高速道路(新御殿場IC~新秦野IC)・圏央道(藤沢IC~釜利谷JCT)。この2つの高速道路の開通によって道路交通がどう変わり、渋滞ポイントがどう変わるのかを考えてみました。

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現在工事中の開通予定区間概要

新東名(新御殿場IC~新秦野IC)

NEXCO中日本サイトより引用

新東名の新御殿場ICー新秦野IC間は、高松トンネルにおいて、トンネル内空断面の変形や湧水が発生するなど工事が難航しているため、2023年度を見込んでいた開通予定時期は現在未定となっています。

現在新東名の上り線は新御殿場にて終点となっている。この先の開通はいつになるのだろう?

一番開通してほしい区間の開通が一番最後になるのは ”高速道路あるある” ではないでしょうか?

圏央道(藤沢IC~釜利谷JCT)

横浜国道事務所 パンフレット「圏央道 横浜湘南道路 高速横浜環状南線」より引用

圏央道(藤沢IC~釜利谷JCT)の工事は、藤沢IC~栄JCTの横浜湘南道路区間を横浜国道事務所が、戸塚IC~釜利谷JCTの高速横浜環状南線区間をNEXCO東日本横浜工事事務所がそれぞれ工事を担当。開通予定時期は、トンネル工事の遅れ等によって、予定現在未定となっています。(2022/8/3以前までは、横浜湘南道路が2024年度、高速横浜環状南線2025年度開通を公表していた。)

現在の公表している2024年度(横浜湘南道路)及び2025年度
(高速横浜環状南線)の開通は困難であり、新たな開通目標についてはトンネル
掘進の状況等を踏まえ改めて公表する。

横浜国道事務所 2022/8/4 「神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回) 開催結果について」

なかなかトンネルに関しては予定通り工事が進まないことが多いものですね。。

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2つの高速道路開通で交通はどう変わるか

新東名開通で御殿場JCTー伊勢原JCT間の車線数が3車線から5車線に増加

新東名開通で御殿場JCTー伊勢原JCT間の片側車線数が3車線から合計5車線に増加します。道路容量も単純計算で約1.7倍になりますが、新東名のほうが東名より道路規格が良いので、実際の道路容量はもっと増えるかもしれません。少々残念なのが新東名の御殿場JCTー海老名南JCT間が片側2車線で作っている点です。もともと開通すれば交通量が多いことは分かっているので最初から片側3車線で作って欲しかったところです。

圏央道開通で東名・新東名から横浜方面に自動車専用道路で抜けるルートが新たに出来る

圏央道の開通で、海老名南JCTから戸塚IC経由で国道1号へ、釜利谷JCT経由で横浜横須賀道路・首都高湾岸線に自動車専用道路で行くことが出来ます。渋滞多発区間である厚木IC~横浜町田ICを通らなくても、自動車専用道路で横浜・川崎・東京方面に抜けられるルートが新たに出来るのは画期的だと思います。

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既存の道路は場所によっては渋滞悪化の可能性も考えられる。

ただ新しい道路が出来て道路容量が増えることによって、周辺の既存道路は増えた交通量を受け止める必要が出てきます。場所によっては却って渋滞が悪化する可能性もあります。開通に伴い周辺道路の渋滞ポイントがどう変わるのかを考えてみました。

東名厚木IC~横浜町田ICの交通量は相変わらず多そう

圏央道開通で、特に御殿場から横浜市南部や三浦半島方面に行く車は、圏央道経由が最短ルートになることで圏央道ルートに移転するでしょう。このことで東名厚木IC~横浜町田ICは若干交通量が減少する可能性があります。

但し、新東名開通で御殿場IC~伊勢原ICの交通容量が(1.7倍以上に)増えることで、休日などの交通量が多い時には、東名海老名JCT~横浜町田ICの負荷が、現在よりもさらに増える可能性が出てきます。もちろん圏央道に車が逃げてくれればいいのですが、目的地が横浜北部、川崎市、東京方面の車は、やはり東名厚木~横浜町田間を使うルートが最短になるので、ピーク時の東名厚木IC~横浜町田ICの交通量は相変わらず多そうな気がします。

そう考えるとやはり、東名厚木IC~横浜町田ICは部分的ではなく、全区間を片側4車線化すべきだと思います。

国道1号戸塚警察署前交差点はさらに渋滞悪化の懸念が。

横浜国道事務所 「国道1号戸塚警察署交差点の立体化に関する説明会」 参考資料より引用

圏央道開通で、戸塚IC経由で横浜新道に抜けようとする車が増えると思われます。ただ戸塚ICと横浜新道の間には一般道の国道1号線の区間があり、特に平面交差で信号のある「戸塚警察署」交差点は、圏央道開通後は更に渋滞が悪化しそうです。圏央道開通後の「戸塚警察署」交差点は、昔の原宿交差点みたいな、渋滞ワースト交差点になってしまうかもしれません。

実はこの「戸塚警察署」交差点は、立体化計画があり、説明会なども開催されて、いよいよ事業化目前といったところなのですが、現在まだ用地買収や工事が始まっている訳では無いので、少なくとも交差点立体化が圏央道開通に間に合う可能性は無さそうです。渋滞時は出来るだけ圏央道から横浜新道に抜けるルートは避けて横浜横須賀道路等を使うといいのかもしれません。

「戸塚警察署」交差点の立体化についてはこの記事にて解説しています。

まとめ

新しい道路が開通しても、一気に渋滞解消とはならないのは、歯がゆい感じもしますが、新東名、圏央道の開通で、遠回りとは言え東名厚木~横浜町田ICを通らずに横浜・川崎・東京方面に自動車専用道路で抜けるルートが新たに出来るのは画期的なことだと思います。開通を楽しみに待ちたいと思います。

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大和トンネル拡幅完成で大和トンネルが渋滞の先頭になることは減りましたが、東名厚木ー横浜町田間は相変わらず渋滞が頻発しています。厚木ー横浜町田間は全区間の片側4車線化が必要だと思います。
やはり新秦野ー御殿場間が開通しないと開通効果は限定的ですよね

最後までお読みいただきありがとうございました。