米国株投資におけるドル転タイミングを考える

たーぼうです。2022年現在、円に対してドル高が急速に進んでいますが、日本で米国株を買う個人投資家にとっては、ドル転タイミングをどうすればいいのか、悩ましい所ですよね。今回はこの「ドル転」のタイミングについて考えてみました。

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非常に読みにくいドル円の先行き。

上のチャートはドル円の月足チャートになります(チャートは随時最新チャートが表示されます)。2022年から急速な円安ドル高が進んでいます。2021年1月には1ドル103円だったのが、2022年9月には144円まで、1年8か月で約40%も円安ドル高が進んでいます。

2012年頃には1ドル80円を割れる凄まじい円高もありましたね。過去を遡ると1998年には1ドル147円のドル高もありました。超長期的なスパンで見ると1ドル80~130円の範囲を行ったり来たりしているように見えますが、ここ10年では2012年を底にした長期ドル高傾向が今も続いているように見えなくもないですね。

転換点の予測が非常に難しい

よくマスコミが為替を予測する時には、「今の傾向がずっと続く」ことを予測する傾向が強いと感じます。すなわち、今みたいなドル高時は今後もドル高が続くと予想し、逆に円高傾向の時は今後も円高が続くと予想するパターンです。例えば2022年6月の今なんかは、「今後さらにドル高が進んで1ドル150円になる」みたいな論調が強いですよね。

但し過去のチャートを見る限り、ずっと円高が続いていたことも無ければ、ずっとドル高が続いていたわけでも無かったわけで、必ずどこかで転換点があったことがわかります。実はこの転換点がいつになるのかを予測するのが非常に難しいのですね。(まあ株でも為替でもなんでもそうですよね)

未来の為替を行方を予想するのは株以上に難しいと思います。

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日本人が米国株投資する際の円高、ドル高のメリットは?

円高のメリット

円高のメリットは、円をドルに替える場合のコストが安い。これに尽きますね。例えば、1ドル80円だったら1000ドル用意するコストは、8万円で済みますが、1ドル120円だったら12万円必要になります。(通常これにプラス手数料がかかるけど一旦ここでは省略します)

これから米国株を買うときに、手持ちの円をドルに替える必要がある場合は円高が好ましいです。

ドル高のメリット

ドル高のメリットは、ドル建て資産の価値が対円で増えるのが大きなメリットです。既に米国株やドルを保有していた場合は、ドル高は円換算した場合の価値が増える効果があります。

また、米国株を売却して得たドルを円に替える場合にもドル高時の方が良いですね。

ちなみにたーぼうは、2022年以降米国株の株価指数が特にNasdaqなんか10%以上下落していたにも関わらず、円換算では米国株資産の価値が2022年以降もプラスになっておりました。これはひとえに急速なドル高の恩恵ですよね。

ただこの状況を喜んでばかりもいられないのは、今後逆に円高が進んだ場合、仮に米国株が上昇していたとしても、円換算での資産価値は逆に減るような状況もあり得るということです。

理想は、円高時にドル転することだが・・

理想は円高時にドル転することですが、これがなかなか難しいです。円高時には今後さらなる円高になる可能性を考えてしまって、纏まった額を円からドルに替えることに対して躊躇してしまうのですよね。

例えば現実で言えば本当は去年(2021年)に1ドル105円以下だった時にまとめてドル転しておけばよかったのですが、今言っても後の祭りですよね。

あとは指値を使う手もあります。例えば「1ドル120円以下の時にドル転する」ということも可能ではありますが、この場合いつドルが得られるのかがわからないところが、難しいですよね。

いきついたドル転の方法は

たーぼうは、米国株を買い始めた当初は、欲しい株が出た時に都度必要額をドル転していましたが、この場合必ずしも好ましいタイミングでドル転が出来るわけではないので、常に予め一定のドルを保有しておくことでいつでも欲しいタイミングで米国株を買えるようにやり方を変えました。

住信SBIネット銀行の「外貨積立」で普段からドルを積み立てておく

外貨積立 | 外貨預金 | NEOBANK 住信SBIネット銀行
住信SBIネット銀行の外貨積立は、お客さまのご指定いただいた買付頻度、金額に応じて、 外貨預金を自動で買付けるサービスです。初心者でも気軽に、最低500円から積立できます。

たーぼうは、住信SBIネット銀行の「外貨積立」と言うサービスで、毎週一定額のドルを積み立てています。このサービスでは、円高局面ではドル転する額を増やし、逆にドル高局面では減らすような設定も可能です。なので円高時に出来るだけ多く積み立てるように設定して、できるだけドル転コストを抑えるようにしています。(ただ最近は一方的にドル高が進むので思うように、ドル転が出来ないのが悩ましいのですが・・)

これで常にある程度のドルを持っておくことで米国株がいつでも買えるようにしています。

ドル高時はドル転額を少なく、円高時はドル転額を多めに設定する。

というわけで、今のようなドル高局面ではドル転する額を抑えるような設定にしているのですが、どんなにドル高が進んでも毎週最低この額は必ずドル転をするという最低枠を設けることで、ドル高局面では米国株を全く買えないという状況は回避しています。

この方法のメリットはドル転するタイミングを見計らう必要なく、設定値に応じて機械的にドルを積み立てられるという意味で誰でも実行可能なやり方だと思います。たーぼうの場合現在は毎週最低2万円は必ずドル転出来るようにしています。

たーぼうの外貨積立の設定画面。購入上限レートを3段階設定して円高が進めばドル転額が増えるようにしている

個人的には、為替で積極的に儲けようと言う考えはありませんので、結果的にこの方法が今のところ一番無難かなと考えています。

【新サービス】米ドル定期自動入金サービス開始が2022年6/3より開始
SBI証券|株・FX・投資信託・確定拠出年金・NISA
投資するならSBI証券。株、FX、投資信託、米国&#2...

2022/6/3(金)予定より、住信SBIネット銀行の外貨普通預金口座にある米ドルを、毎月任意の5日間を上限に、1日あたり好きな金額をご指定いただき、自動でSBI証券に入金するサービスを開始いたします。もちろん入金にかかる手数料は無料ですので、米国株式など米ドル建て商品の取引にぜひご利用ください。

SBI証券サイトより引用

これは今まで、住信SBIネット銀行で定期的にドル転していた人にとっては、入金処理の手間が省けて便利なサービスかもしれませんね。ただ注意したいのはこのサービスは、円をドル転してくれるサービスではなく、予め住信SBIネット銀行にプールしておいた米ドルを、定期的に自動でSBI証券の米ドル口座に移してくれるサービスということですね。

まとめ

定期的にドル転自体は行うけど、円高局面ではドル転する額を増やし、ドル高局面では減らすのが現時点では、たーぼうが一番いいかなと考えるドル転の方法です。あとは常時余裕をもってドルを持っておくおくことで急に株が買いたくなった時にいつでも買える状態にしておくことが良いかと思います。

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今回はこの辺で、最後までお読みいただきありがとうございました。投資につきましては自己責任、自己判断にてお願いいたします。