たーぼうが勤めていた会社が早期退職者優遇制度を発表した2020年1月。制度を使って退職すべきか、あるいは制度を使わずに会社に留まるのか?当時の自分の状況や、どちらかを選択するのに検討したこと、考えたことをつらつらと書いてみます。もし、当時のたーぼうと同じように早期退職をすべきか検討している人がいるとしたら、こういう例もあるということで、何かの参考になればいいなと思い、この記事を書いてみます。
会社が早期退職者優遇制度を発表したころの状況
ふりかえれば会社員としてのピークは40代前半だったかも。
ふりかえれば、自分の会社員としてのパフォーマンスのピークは多分40代前半だったと思う。40代後半からは、だんだんと、仕事面で去年の自分のパフォーマンスを超えられなくなる自分(もしくは去年よりパフォーマンスが落ちている自分)を認識するようになり、年々、気力や体力面できつくなってきたことを肌身に感じるようになっていた。
でも多分このことは、自分でのせいでもなく、もちろん他の誰のせいでもなく、ただ単に人間って普通に40代後半から気力・体力面が衰えるように出来ているからなんだと思う。だから会社って特に40代後半以降の社員を切りたがるのではないかと思う。
激務の疲れを引きずっていたあのころ
加えて2018年頃、急遽受注出来た新規案件の業務に投入されたたーぼうは、最大で月に130時間という長時間残業を強いられた時期があった。月130時間残業って20代や30代の頃ならまだしも、50歳を目前にしたたーぼうにとってはかなりきつかったな。半年間くらいで激務からは解放されたけど、それ以降も激務の後遺症からなのか体調面もあまり良くなかった。ちょっと鬱気味でもあったかもしれない。
早期退職者優遇制度が発表された2020年の1月頃は、たーぼうにとっては少し前の激務の疲れを未だ引きずっているような状況だったと思う。そのせいか早期退職者優遇制度の話は、正直たーぼうにとっては「渡りに船」としか思えなかった。
会社の上司との初回の面談から自分が辞める意志であることを伝えた。結局面談は3~4回やったかな。正式に退職が決定したのは2/25。3月は仕事をしながら引継ぎ資料の作成し、3月後半は貯まっていた有給消化をメインになり、ほとんど出社しなくなった。そして最終出社日は3/31。
結局大事なのは健康であること
会社を辞めるにあたり今後の生活資金のシミュレーションをしてみた。前提として、転職はせず、退職後は投資を軸にまた副業も視野に入れつつ、妻は今まで通り働くけど自分が退職したからと言って妻に経済的に依存することはしない。こんな前提でエクセルで今後の生活費や年ごとの資産残高をシミュレートをしてみた。その結果は、派手に投資で失敗しない限りは、ほぼ老後資金が枯渇することは無いだろうなと思えるものだった。
とは言っても所詮は机上のシミュレーションに過ぎない。人生一寸先は闇で、想定外の何かが起こって将来の資金計画が大きく狂うなんてことも普通にあり得るとも考えた。そうなった場合の結論は、そんな時でも、もし自分が健康であれば「働く」という選択を取ることができるだろうということだった。
自分は退職後「転職はしない」という選択をしたけど、今後、特に何が何でも働くことを拒むつもりはなく、今でも「働きたくなった時」と「働かざるを得なくなった時」は働こうと思う。そのこと自体が、資金計画が大きく悪い方に狂ったときに一番のセーフティネットになるんだろうと思う。
そういう意味でも一番大切なのは健康であるということ。健康でなければ働くことも遊ぶこともままならないのだから。
お金よりも自由な時間が大事
もうひとつ考えたことは、普通に65歳とか70歳まで働いてからリタイヤしてそれから10年の自由な時間があるのと、50代の時間がまるまる自由だった場合、どちらの時間が自分にとって価値があるのだろうか?ということ。結論は70代での自由な時間より50代の自由時間の方が自分にとってはるかに価値がある時間だと考えた。
例えば遊ぶにしても、70代になって世界旅行に行きたいとか、スキーでガンガン滑りたいとか思えるだろうか?もちろん70代でも楽しめる可能性はあるけど、でもやっぱり50代の方がはるかに楽しめるのではないかと思う。
考えた結果、自分にとって一番大切なものは「自由な時間」だった。働きたければ働けばよいし、遊びたければ遊べばよいし、休みたければ休めばよいと思う。大事なのは自分にそれを選択できる「自由」があること。普通に65歳とか70歳まで働くという選択は、もし仕事が生きがいならそれはそれもありだと思う。でも、退職を選択した50歳時点の自分はそうではなかったと思う。
まとめ
つたない文章ですが、自分が早期退職した経緯をまとめてみました。昨今、ネット上でセミリタイアとかFIREとかの言葉を目にすることが多くなりましたね。自分と同じようなことを考えている人、あるいは望んでいる人も、もしかしたら意外といるのかもしれません。早期退職者優遇制度で40代以上の社員を減らそうとしている企業も増えているのかもしれませんね。
早期退職者優遇制度ってセミリタイアにぴったりな制度で、これが無いときに退職していたら自分もかなり退職金が違っていました。
終身雇用も形骸化してきていますよね。変化の激しい今の時代に新卒社員を40年以上安定雇用できる企業っていったいどれだけあるのだろうかって思います。政府は定年の年齢を伸ばそうとしているけど、最終的には定年というある年齢で一律に退職を強いる制度は無くなり、社員自身が(あるいは企業が社員の)退職時期を選ぶ時代になっていく気がします。というかそうなりつつあるかな。