たーぼうです。連日日経平均が上昇して2024年2月22日は遂に「バブル後最高値を更新」すた記念すべき日となりました。
ここまで急激に上昇して来ると「もしかして今の株価はバブルじゃないの?」という疑念も湧いてきたりします。と言う訳で今(2024/2/22終値)の日経平均は高すぎて危険なのか?についてPER・PBRで調べてみました。
バブル最高値と現在のPBR・PERを比較してみた
日経平均のバブル最高値は1989年12月29日につけた38,915.87円(終値)でした。日中最高値では38,957.44円まで上昇しています。この時の日経平均のPBRは5.6倍、PERは61倍というとんでもない高水準でした。
さて2024年2月22日にようやくバブル最高値を超えたのですが、日経平均の終値は39,098.68円でした。PBRは1.3倍、PERは14.7倍(加重平均)
です。現在のPBR、PERは、当時の約1/4に留まっています。これだけ見た限りでは正直まだまだ全然バブルじゃないですね。
年月日 | 日経平均株価(終値) | PBR | PER | |
バブル最高値 | 1989年12月29日 | 38,915.87円 | 5.6倍 | 61倍 |
現在 | 2024年2月22日 | 39,098.68円 | 1.49倍 | 16.7倍 |
バブル最高値/現在 | 3.76倍 | 3.65倍 |
※PER(株価収益率) : 株価を1株当たり純利益で割ったもの。低いほど割安とされる
※PBR(株価純資産倍率) : 株価を1株当たり純資産額で割ったもの。低いほど割安とされる
日経平均がバブル最高値を超えた2024/2/22のPER・PBRはどのくらい?
日経平均がようやくバブル最高値に到達した2024年2月22日終値では、PBRが1.49倍、PER(加重平均)が16.47倍でした。さすがに割安感は薄れますが、全く高すぎて有り得ない数字ではないですね。
特にPERはコロナショック時で企業の業績見通しが悪化した2020~2021年時の方が20倍を超えていて高い水準でした。過去の日経平均のPER、PBR推移は下記サイトで調べると概ね過去10年はPERは11~20倍、PBRは0.9~1.5倍で推移しています。なのでもし日経平均がバブル最高値に到達したら過去10年の高値水準辺りに位置してくる感じです。
尚、日経平均のPERの計算方法としては、「加重平均」と「指数ベース」の2種類があります。指数ベースのPERだと23.15倍(2024/2/22終値)に跳ね上がります。指数ベースでは日経平均の構成比率の大きいハイテク銘柄の影響力が大きいのでかなりの差が出てくる点には留意する必要があります。尚、実際の日経平均株価は指数ベースで算出されます。
米国S&P指数と日経平均のPBR・PERを比較
でもイケイケだった30年以上前の株価と、自信喪失状態の今の株価を比較しても、あまり意味もないことなのかもしれません。2024年2月22日現在の、米国株S&P500指数と日経平均を比較してみると・・。
PBR | PER | |
米国S&P500指数 | 4.2倍 | 24.7倍 |
日経平均 | 1.3倍 | 14.7倍 |
・・・むしろ米国株の高水準が気になって来る感じですね。まあそれだけ日本株の成長が期待されてこなかった証でもあるかと思いますが。
世界各国のPER・PBRと比較しても日本株の水準は低い
ちょっと前の2023年4月のデータですが、世界各国のPER・PBRが乗っているサイトもありました。やはり日本株の水準は低いですね。唯一日経平均のPERは新興国よりかは高い位です。
PBR | PER | |
全世界 | 2.6倍 | 16.8倍 |
先進国 | 2.7倍 | 17.7倍 |
新興国 | 1.7倍 | 11.2倍 |
日経平均 | 1.3倍 | 14.7倍 |
結論:今の日経平均は割高ではない。
結論から言えば、PER、PBRという尺度で過去や他と比較する限りでは、今の日経平均は割高ではないですし、仮にもしこの先さらに日経平均が上昇してバブル最高値に到達したとしても、過去10年の高値水準レベル付近で、高すぎて全く有り得ないレベルではないと考えます。
そもそも30年以上前の株価を超えられないこと自体が異常で、そのせいもあって「失われた30年」と言われたりするわけですね。
ただ今が割高ではないと言っても、この先日経平均が今までのようにガンガン上昇するかはわからないですし、直近これだけ急上昇すれば、利益確定売りに押されて下落することもあるでしょうね。
あとは直近これだけ上昇した理由と、何故日経平均が今まで安値で放置されてきたかについても考えてみる必要がありそうですね。やはり最近日本がインフレになってきたことが関係しているのかな?